困窮者支援に「腸活カレー」 市川市依頼 和洋女子大生が考案

「腸活カレー」を考案した和洋女子大の(左から)岩田さん、奥水さん、渡辺さん=市川市
「腸活カレー」を考案した和洋女子大の(左から)岩田さん、奥水さん、渡辺さん=市川市
「いちカレ」事業で提供する「腸活カレー」
「いちカレ」事業で提供する「腸活カレー」

 市川市が来年1月中旬から始める生活困窮者への支援事業「いちカレ」で、無料提供するカレーライスのレシピを、同市の和洋女子大学の学生たちが考案し、試食会が同女子大で開かれた。素材や健康面にこだわった3種類を田中甲市長らが試食して採点。ゴボウや大豆、ヒジキを具材にした「噛(か)んで元気に♪腸活カレー」が1位となり、採用された。

 「いちカレ」事業は、生活保護を受けていなくても生活が苦しい人を主な対象に、市が経費を負担し、市内の施設や店がカレーを無料提供する。市が同女子大にレシピ作りを依頼し、いずれも家政学部家政福祉学科1年の岩田美穂さん(19)、奥水美優さん(19)、渡辺緒心さん(19)の3人が試作を重ねた。オリジナルのカレー作りは3人とも初めて。

 でき上がったのが、雑穀米を混ぜてご飯を炊き、食物繊維が豊富なゴボウ、畑の肉と呼ばれて栄養が豊富な大豆、千葉産ヒジキの房州ひじきを入れた「腸活カレー」と、県産トマトを使いさっぱりした味わいの「のばせ健康寿命! 筋力維持カレー」、カルシウムを多く含むサバに着目した「鯖(サバ)さばCava(サバ)カレー」。

 試食会には田中市長、コメ1トンを寄付したJAいちかわの今野博之組合長、同女子大の岸田宏司学長ら10人が出席。3種類のカレーを食べ、各5点満点で採点。「腸活カレー」が50点中46点でトップに選ばれた。

 岩田さんは「個人的に一番好きなカレー」。奥水さんは「おばあちゃんの味というか、和風のテイストがある」と説明し、渡辺さんは「困窮者の方々が安心して過ごせるように少しでも役立てたら」と期待した。

 「いちカレ」提供には1業者の参加が決定、3業者が市と協議中という。


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