育てた新米で元気になって 旭農業高生 復興住宅に 被災者へ今年もお届け

学校の田んぼで実った新米を渡す生徒たち=20日、旭市
学校の田んぼで実った新米を渡す生徒たち=20日、旭市

 旭市の千葉県立旭農業高校(池辺憲彦校長)の生徒たちが20日、東日本大震災の被災者が暮らす市内の災害公営住宅(復興住宅)を訪れ、同校の田んぼで育てて収穫した新米のコシヒカリを届けた。震災翌年の2012年から続けている恒例行事。「旭農高のお米を食べて元気になってもらいたい」との思いとともに被災者にプレゼントした。

 生徒が田植え、収穫した米は今年も良い出来栄えで「災害復興支援米」のラベルを貼った袋入り1キロずつを用意した。

 2、3年の生徒会役員8人が全31世帯を回り在宅者に渡した。浅木芳子さん(86)は「いつもおいしくいただいている。仮設住宅の時から来てくれてありがたい」と笑顔で受け取った。

 生徒会長の3年、多田佳純さん(18)は「『ありがとう』と喜んでもらえてうれしい。おいしいお米を皆さんに食べてほしい」と話した。

 同復興住宅は14年に入居が始まり、市によると現在は入居31世帯のうち被災者は23世帯。一般入居者も暮らす。同校は市内の海岸防災林再生など復興に関わる活動に取り組んでいる。


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