ダム湖氾濫の危険性低下 スイス氷河崩落、排水確認

氷河崩落に伴い、土砂にのみ込まれた集落=29日、スイス南部バレー州(Jean―Christophe Bott/Keystone提供・AP=共同)

 【ジュネーブ共同】スイス南部バレー州で氷河が崩落し、麓の集落のほぼ全体をのみ込んだ土砂崩れで、州の災害当局は30日に記者会見し、土砂が河川をせき止めて形成されたダム湖に水路があるのを確認したと明らかにした。ダム湖があふれて下流地域で洪水が起きる恐れが指摘されていたが、一定量は排水されており、その危険性は低下したと評価した。

 ケラーズッター大統領は30日、現場を視察。「壊滅的な被害だ」と述べ、軍による救助活動に加え、復興を財政的に支援すると強調した。地元メディアによると倒壊した建物は約400棟で、保険会社の初期見積もりで損害額は5億スイスフラン(約874億円)に上る。


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