2025年6月6日 19:48 | 無料公開

ウクライナの首都キーウで、ロシアの無人機攻撃で火災が起きた部屋=6日(共同)
【キーウ共同】ウクライナの首都キーウの集合住宅が6日未明、ロシアの無人機による攻撃を受けた。空襲警報を受け、壁に守られた廊下に身を潜めていた一家3人は九死に一生を得た。「震える妻子を抱き締めて耐えた」。住民男性が恐怖におびえた夜を硬い表情で振り返った。
11階の部屋は外壁が壊れ、天井が剥がれ落ち、焦げた臭いが充満していた。「ボンという大きな爆発音がし、隣室で火災が起きた。玄関が開かず避難できなかった」。マキシムさん(45)が片付けに追われながら話した。
廊下に煙が充満。直撃を免れた部屋に移動して窓を開けて呼吸し、大声で助けを求めた。救助隊が玄関を破壊するまで約30分。その間も別の無人機の爆発音が聞こえ、11歳の一人娘はおびえ続けていた。
出火した隣室には誰も住んでいなかった。「家族全員無事で良かった。ウクライナ国民は勝利を信じている。日本人の支援に感謝する」。ほこりまみれのマキシムさんは気丈に語り、切り傷を負った右手で握手を求めてきた。