米地裁、留学生入国停止差し止め ハーバード大が「違憲」と要請

ハーバード大のキャンパス=4月、マサチューセッツ州ケンブリッジ(ロイター=共同)

 【ニューヨーク共同】米ボストンの連邦地裁は5日、ハーバード大の新規留学生の米入国を一時的に停止するトランプ大統領の布告を一時差し止める決定を下した。ハーバード大が決定に先立ち5日に「憲法違反だ」として差し止めを要請。トランプ政権の要求を拒否した大学側に対する「大規模な報復計画の一環だ」と反発していた。

 トランプ氏は4日に署名した布告でハーバード大が外国人学生の不正行為に関する記録の提供を拒否したと批判。「国益に有害な外国人の入国を停止する権限がある」と主張し、一般学生向けのFビザ(査証)、職業訓練プログラムを受講する学生用のMビザ、交流訪問者向けのJビザを対象としている。

 ハーバード大は5日に連邦地裁に提出した資料で、留学生が他の大学を選べば入国できるため、国益に有害な外国人の入国を防ぐことにはならないと反論した。法的根拠なく「数千人の学生の米国で教育を受け、夢を追う権利を否定している」と非難した。

 トランプ氏はイスラエルに抗議する学生デモの取り締まりを拒否したハーバード大を敵視している。


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