2025年6月3日 05:27 | 無料公開
【ベルリン共同】ベルリンの行政裁判所は2日、ドイツへの難民申請者を国境で追い返した当局の対応は違法とする決定を下した。メルケル元首相による寛容な難民受け入れ政策を撤回し、不法移民の流入抑制に向け、難民申請者の入国を国境で拒否できる措置を導入したメルツ新政権にとって打撃となる。
裁判所によると、訴えたのはソマリア人3人。5月9日にポーランドとの国境でドイツ警察の入国審査を受け難民申請したが、警察は「安全な第三国からの入国」だとして3人を同日中にポーランドへ送り返した。
決定は、欧州連合(EU)の規則に基づき、ドイツで出された難民申請について、どの国で審査するかを決める前に、申請者を追い返すことはできないと判断した。