トランプ氏「共闘」演出 マスク氏「助言者」継続

30日、米ホワイトハウスでトランプ大統領(右)と握手するイーロン・マスク氏(ゲッティ=共同)

 【ワシントン共同】トランプ米大統領は30日、政権離脱を表明した実業家イーロン・マスク氏とホワイトハウスの大統領執務室で記者会見を開いた。トランプ氏は連邦政府の歳出削減に取り組む政府効率化省を事実上率いたマスク氏の功績を評価し「共闘」継続を演出。マスク氏は「友人、助言者であり続ける。必要とされれば、いつでもお役に立ちたい」と応じた。

 トランプ氏が政権から離れる要職者を「送別」するのは異例。マスク氏との関係が悪化し、決裂したとの見方を否定する狙いがある。来年11月の中間選挙を見据え、昨年の大統領選の勝利を支えたマスク氏の豊富な資金力と影響力をつなぎ留める思惑もありそうだ。

 トランプ氏はマスク氏について「信じられないほど愚か」な歳出を見つけ出し「ワシントンの古い手法に巨大な変革をもたらした」と述べ、謝意を表明。

 マスク氏は「これは効率化省の終わりではなく始まりだ。影響力はますます大きくなる」とし、削減額は「数兆ドル」になると主張。今後もホワイトハウスを訪れると語り、蜜月関係を誇示した。


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