2025年5月28日 08:10 | 無料公開

27日、ガザ最南部ラファで、ガザ人道財団から配給された支援物資を運ぶ男性ら(AP=共同)
【エルサレム共同】パレスチナ自治区ガザで27日、イスラエルと米国が主導する支援物資の配給が始まった。中東の衛星テレビ、アルジャジーラは、最南部ラファの拠点に住民が殺到し、混乱する現場の映像を伝えた。AP通信によると、住民らは拠点に設置されたフェンスを突破し、イスラエル軍は警告射撃を実施した。
APは、現地の記者がイスラエル軍の戦車の砲撃音や発砲音を聞いたと伝えた。イスラエル軍は拠点の外で警告射撃したと認めたものの、拠点に向けた攻撃は否定した。イスラエル軍の攻撃で死傷者が出たとの情報もあるが、詳細は不明。
中部デールバラハからラファの配給拠点に向かったというハレドさん(35)は、共同通信のガザ通信員の取材に「突然銃声が響き、押し寄せた住民が大混乱となった」と説明。物資は受け取れなかったという。「職員の姿は数人しか見えず、悪い冗談のようなもろい態勢だった」と話した。
イスラエルメディアによると、配給を担う「ガザ人道財団」は27日、計46万2千食を配給したと発表した。