大の里、決意の口上に注目 師匠は簡潔、若貴四字熟語

 横綱昇進が確定した大の里は28日の伝達式で口上を述べる。大関昇進時に使った「唯一無二」を体現し、圧倒的強さでスピード出世の大器。最高位に就く決意にも注目が集まる。先輩横綱もそれぞれの思いを口にしてきた。

 師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)は2017年初場所後に「横綱の名に恥じぬように精進」と簡潔に気持ちを表した。大の里と同じ石川県出身の輪島も73年夏場所後に「横綱の地位を汚さぬよう、稽古に精進」とシンプルな文言だった。

 平成以降に四字熟語を用いる例が増えた。特に「若貴兄弟」は話題を呼び、弟の貴乃花は94年九州場所後に「不惜身命」、兄の3代目若乃花は98年夏場所後に「堅忍不抜」だった。白鵬は07年夏場所後に「精神一到」と述べた。

 令和では照ノ富士が「不動心」、豊昇龍は「気魄一閃」と、ともに相撲に向き合う姿勢を表現した。大の里は「唯一無二」について「もう使ってしまったので」と話し、「今回もしっかり自分で決めたい」と熟考し、一世一代の舞台に臨む。


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