2025年5月27日 07:38 | 無料公開
【エルサレム共同】米国のウィットコフ中東担当特使は26日、CNNテレビでパレスチナ自治区ガザの戦闘を巡り、一時停戦と引き換えに人質を解放する案を交渉中だと明らかにした。イスラム組織ハマスに対し「受け入れるべきだ」と述べ、受け入れを迫った。
CNNによると交渉中の案では戦争を終結するための包括的合意に向けた交渉を始める前に一時停戦した上で、生存する人質と死亡した人質のそれぞれ半数を解放、引き渡すことなどが盛り込まれている。ウィットコフ氏は停戦期間については明言を避けたという。
ハマスはこれまで恒久停戦を主張してきた。今回の停戦案を巡っても合意した場合に恒久停戦につながる保証を要求している可能性がある。
国連食糧農業機関は26日、イスラエル軍の攻撃で今年4月までに80%以上のガザの農地が被害を受け、耕作可能な農地は4・6%にとどまると発表した。「農業システムとライフラインの崩壊だ」とし、再建には巨額の投資が必要だと主張。食料生産能力が低下していることで人道状況がさらに悪化する恐れがある。