大阪大、難治がん新薬で治験開始 悪化させるタンパク質を攻撃

新しいがん治療の仕組み(イメージ)

 大阪大は12日、抗がん剤が効きにくいタイプのがんに対し、悪化のもととなるタンパク質を攻撃する「抗体医薬」を使った臨床試験(治験)を開始すると発表した。進行したがんと、治りにくい性質の乳がん患者が対象。グループの島津研三阪大教授は「がん治療を大きく変えるのではないか」としている。

 転移や再発したがんでは、抗がん剤が効きづらく、治療が難しくなることが知られている。グループはこれまでに、抗がん剤を効きづらくしたり、がんが増えやすい環境をつくったりするタンパク質「病的ペリオスチン」ががんの周囲で分泌されることを突き止めた。


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