2025年2月14日 01:00 | 無料公開
小腸内側にある細胞のもととなる「小腸上皮幹細胞」が、年を取っても老化せずに機能を保つことができるのは、機能に関わる遺伝子が若い頃と同様に働くよう、細胞の情報伝達の働きが変化していることを突き止めたと、京都大の研究グループが13日付の米科学誌に発表した。
この仕組みは2型糖尿病などの加齢性疾患にも関わっている可能性があり、京大の小山明研究員は「健康寿命を延ばす方法につながることが期待できる」としている。
さまざまな種類の細胞で構成される腸管内側の表面「小腸上皮」は、ほかの臓器と比べて老化の影響が出にくく、加齢に伴う病気が少ない。グループは今回、小腸上皮のもととなる「小腸上皮幹細胞」に抗老化の機能があるとみて調べた。
若いマウスと年を取ったマウスの遺伝子データを利用。遺伝子の働きに必要な情報を伝える情報伝達経路のうち、小腸上皮の加齢変化に関わると考えられる2種類の経路の特定に成功した。








