2022年5月6日 03:32 | 無料公開
2012年5月、竜巻で倒壊した住宅=茨城県つくば市北条
茨城、栃木両県の3カ所で発生し、中学生1人が死亡、計52人がけがをした竜巻から6日で10年。被害が大きかった茨城県つくば市にある防災科学技術研究所は人的被害を減らそうと、発生危険度を予測する技術の開発を進めている。研究員は気象データを活用して危険度を素早く知らせ、安全を確保してもらう重要性を強調する。
2012年5月6日午後0時35分ごろ茨城県常総市からつくば市にかけて竜巻が通過、消滅までの約18分間で多くの建物が損壊し、被害範囲は長さ約17キロ、幅約500メートルにおよんだ。ほぼ同時刻に栃木県真岡市などでも二つの竜巻が発生した。
竜巻は気象現象としては規模が小さいため、発生の正確な予測が難しいとされる。同研究所の下瀬健一主任研究員(40)が取り組むのは予測精度の向上だ。レーダーで積乱雲を追跡して移動方向と速さを調べ、巨大な積乱雲「スーパーセル」に発達するかどうかを見極める。1時間先までの発生の危険度を、市町村単位で10分ごとに予測できるようになった。
精度は上がっても、伝わらないと意味がない。竜巻自体を防ぐことはできないため、被害を少なくするには迅速な行動が重要だ。近くで竜巻が起きる可能性を把握できれば窓を閉めたり、頑丈な建物に入ったりするなど身を守るための行動に移ることができる。
下瀬さんは「テレビのデータ放送や防災アプリなどで日常的に気象情報に触れてほしい」と話す。








