「孤独」 『島ひきおに』

  大きな柚子を戴いた。赤ん坊の頭ほどの大きさで、ごつごつと荒い肌をしている。獅子柚子、又は鬼柚子とも言う。柚子と呼ばれるが、本当は文旦の仲間らしい。鬼と言う形容がぴったりの異形のご面相だ。とにかく大きくて鮮やか。まわりの空気までが、明るい春の色に染まる。お寺から戴いた「立春大吉 ・・・

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