「耳をすます」 『やまなしもぎ』

  二年生の国語の授業で、昔話を語った。テンポのいい筋立てと三度の繰り返しが心地よい「やまなしもぎ」という話だ。病気の母親に食べさせようと、山に梨を採りに行った太郎、次郎は、山姥の教えに耳を傾けなかったばかりに、沼の主に呑まれてしまう。だが、末っ子の三郎は山姥の言う ・・・

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