「澄む」 『空と風と星と詩』

 奥多摩の美術館で、犬塚勉の絵を見た。むせ返るような外の新緑に負けず劣らず、山小屋風の美術館の中で、絵の中の緑も深く濃く瑞々しかった。

 繊細なのに力強い絵だった。密度の濃い写実が ・・・

【残り 1350文字】



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