「黄昏」 『ことろのばんば』

 夕刻、スピーカーから「家路」の曲が流れて来る。隣街の曲がかすかに重なる時があり、そちらは「夕焼け小焼け」だ。秋は、ことさらにその調べが心に染みる。公園で遊んでいた子どもの声も、曲と共に、しだいに遠のいていく。

空気が澄んで、夕焼けの色が濃く深くなる晩秋。燃えるような空をホリゾ ・・・

【残り 1548文字】



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