2022年9月10日 05:00 | 有料記事
千葉県を中心に甚大な被害が出た2019年の房総半島台風(台風15号)上陸から9日で3年となった。特に被害が深刻だった県南部では、今も壊れたままの家で暮らす被災者が残り、雨漏りやカビに苦しむ。専門家は「被災者ごとに抱える問題は異なる。一人一人の事情に寄り添った支援体制を平時から構築すべきだ」と訴える。
房総半島の南端に近い館山市中心部の住宅街。織物職人、斉藤裕司さん(59)は、屋根に防水シートをかけ、屋内の雨漏りがひどい場所に発泡スチロールの箱を置いて床がぬれないようにしている。新型コロナウイルス禍で仕事の受注が減り収入は下がった。「公的支援金や貯蓄を合わせても修繕費は捻出できなかった」と表情を曇らせる。
被害住宅の応急修理を無償で支援してきた「ピースボート災害支援センター」(東京) ・・・
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