成田第3滑走路建設 横芝光町民は騒音懸念 問われる対策と「共生」 【ちば最前線】

写真はイメージです
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 横芝光町の住民団体「横芝光地区航空機騒音から生活を守る会」(鈴木信雄会長)が千葉県と成田国際空港会社(NAA)に第3滑走路建設計画の凍結を要望した。国際競争力向上へ成田空港の機能強化は重要な課題だが、一方で、騒音に悩む空港周辺住民の苦悩は大きい。

 同町は既存の滑走路2本の航路下に存在し、従来から騒音問題が深刻だ。建設予定の第3滑走路は第1、2より町に近く、完成すればJR横芝駅周辺など町中心部を含めて広範囲で騒音拡大が懸念される。

 同空港は開港40年を迎えた2018年、国、NAA、県、空港周辺9市町による「四者協議会」で機能強化について最終合意し、新滑走路建設計画などが進む。19年10月には発着終了時間が午後11時から1時間延長された。開港以来初の延長で増便が可能となった。

 同時に騒音への悩みも大きくなった。町の北西部に位置し最も空港に近い地区の一つである中台地区に住み、農業を営む男性は「夜の11時半に飛行機が飛んで目が覚める。大変だよ」と訴える。家屋の防音対策をしても騒音に悩んでいるといい、「第3滑走路が完成すれば、 ・・・

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