続く衝突シリアの惨状語る 写真家・小松由佳さん我孫子で講演 「知る努力、関心持って」

シリアに帰国してサイドナヤ刑務所を訪れた夫ラドワンさんの様子を、自ら撮影した写真で説明する小松さん=3月、我孫子市
シリアに帰国してサイドナヤ刑務所を訪れた夫ラドワンさんの様子を、自ら撮影した写真で説明する小松さん=3月、我孫子市
会場のスクリーンには、ラドワンさんの亡くなった兄、サーメルさん(左)の在りし日の姿も映し出された
会場のスクリーンには、ラドワンさんの亡くなった兄、サーメルさん(左)の在りし日の姿も映し出された

 地域住民に世界の今を知ってもらおうと、長年にわたって中東シリアの取材を続けているフォトグラファー、小松由佳さん(42)が、我孫子市の古民家を改修した施設で「シリアに生きる」と題して講演した。シリアは、半世紀以上にわたって親子2代で独裁政治を続けてきたアサド政権が昨年12月に崩壊。しかし、新たな暫定政権と旧政権支持勢力の衝突が続くなど、情勢は予断を許さない。小松さんは「シリアに関心を持ち続けてほしい」と呼びかけ、今も多くの人々が苦しんでいる実情を現地で撮影した写真を交えて訴えた。

(報道部・井田心平)

◆13年ぶり帰国と兄の死 ブラックボックス開く

 小松さんは、シリア難民で夫のラドワンさん、9歳と6歳の息子2人と日本で暮らしている。夫はアサド政権下のシリア政府軍に徴兵されて脱走した ・・・

【残り 1192文字】



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