一望無垠絶景パノラマ 「波の伊八」彫刻の原風景 太東岬(いすみ) 【昭和100年 時超え令和へ 千葉の物語】(9)

九十九里浜の最南端に位置する太東埼灯台。市民に愛される地域のシンボルだ=いすみ市
九十九里浜の最南端に位置する太東埼灯台。市民に愛される地域のシンボルだ=いすみ市
環境美化に取り組むNPO太東埼燈台クラブ。右から2人目が伊東さん
環境美化に取り組むNPO太東埼燈台クラブ。右から2人目が伊東さん

 はるかかなたまで続く地平線と大海原。視界を遮る物は何もない。まさに一望無垠(むぎん)。九十九里浜の最南端に位置し、荒波が打ち付ける断崖絶壁にある太東岬(いすみ市)から望む一面青の世界。開放的な空間に立つと、思いっきり体を伸ばしたくなる。

 銚子半島の景勝地・屏風ケ浦の西側、刑部岬(旭市)から連なる全長66キロにわたる九十九里浜。県民なじみの長い砂浜の終着点が太東岬だ。標高は最高約69メートルあり、起伏の富んだ海岸延長は4・5キロ。1958年に指定された南房総国定公園の海岸部に当たる。

 「太東埼」とも呼ばれる岬の広場からは、九十九里浜の弓なりの形状が ・・・

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