中断経てにぎわい再び 最少人口の町に最多6万人 5年ぶり「酒蔵まつり」 神崎 【回顧2024 取材メモから】

5年ぶりに「酒蔵まつり」が開催され、酒蔵見学や日本酒の購入者でにぎわう会場=3月、神崎町
5年ぶりに「酒蔵まつり」が開催され、酒蔵見学や日本酒の購入者でにぎわう会場=3月、神崎町

 「人口約6千人の神崎町に、約5万人が日本酒を楽しみに来るイベントがある」-。神崎町を担当する香取支局に着任した時に町職員から聞き、想像することができず驚いた言葉。同町で3月、町内最大のイベント「発酵の里こうざき酒蔵まつり」が5年ぶりに開かれた。町によると、過去最多の約6万人が訪れ、県内最少人口の同町(人口5688人=3月1日時点)は大いに盛り上がった。

 同まつりは、創業330年以上の伝統を誇る2軒の老舗蔵元の「鍋店」と「寺田本家」がそれぞれ独自に開催してきたイベントを合わせて2009年に始まった。新型コロナの影響で19年を最後に中止が続いていた。

 中断期間について同町の石橋正彦・まちづくり課長は「(新型コロナの感染対策で)3密の回避が求められ、飲酒を伴うイベントの形式上、二度と開催できないのでは、とよぎった」と心境を吐露。23年5月に新型コロナの感染症法上の位置付けが季節性インフルエン ・・・

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