2024年10月12日 05:00 | 有料記事

中央がウスナビ役のMicro(マイクロ)。右隣りがベニー役の松下優也。写真・引地信彦。
2008年トニー賞に輝いたのが「イン・ザ・ハイツ」。アメリカへ渡った中南米移民の3世代の群像劇だ。数々のラテン音楽にヒップホップを織り交ぜた才人リン=マニュエル・ミランダ。彼の音楽は明るく軽快そのもの。詞は韻を踏み、2つの意味をもたせる掛詞(かけことば)が使われ、隠し味が効いている。ドラマは移民である自分たちの居場所(ホーム)を問うている。日本初演は14年、今演が3度目。
貧しい移民が住むワシントン・ハイツ。ドミニカ系のウスナビ(Micro)は雑貨屋を経営。彼はダニエラ(エリアンナ)が営む美容室のヴァネッサ(豊原江理佳)に恋してる。タクシー会社に勤めるベニー(松下優也)は、経営者夫妻(戸井勝海&彩吹真央)の娘ニーナ(sara)に想いを寄せる。そんな中、ウスナビの育ての親アブエラ(田中利花)に宝くじが当たり大騒ぎ。ところが…。
物語 ・・・
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