災害に強い森づくり 大規模停電教訓「予防伐採」 いすみ市、危険木を独自抽出 【災禍に備える 房総半島台風・豪雨5年】

房総半島台風では県内各地で電線への倒木被害が発生した=2019年9月20日、八街市
房総半島台風では県内各地で電線への倒木被害が発生した=2019年9月20日、八街市

 2019年の房総半島台風(台風15号)は県内に最大64万戸超の停電を引き起こし、おおむね復旧するまでに約2週間を要した。大規模停電の大きな要因は倒木だったことから、県は電線の近くの危険木を事前に切り倒す「予防伐採」を進めている。事業は5年目を迎え、14市町で30ヘクタールの伐採を完了した。一方で、県の枠組みは「制約が多く使いづらい」として、独自に重要な公共施設につながる送電ルートを抽出し、危険木伐採を進めている自治体もある。

 県などによると、台風15号では県内で1750本の電柱が倒れたり、損傷したりした。県内の民有林の約7700ヘクタールで倒木など ・・・

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