2024年8月31日 05:00 | 有料記事

中央がマーク役の山本耕史、左端がモーリーン役のクリスタルケイ。photos by Maiko Miyagawa
演出家、クリエイター、キャストを海外から呼び、日本人キャストを加えて、全編英語で上演するという日米合作の画期的な試みだ。背景には1998年に日本語版の初演で主役を務めた山本耕史の熱い思いがあった。当時21歳の山本は「何かが弾ける感覚」に心が震えた。いつかまた「RENT」の舞台に立ちたいという強い願いが、26年後に実を結んだ。もう1人の日本人キャストはミュージカル「ピピン」で読売演劇大賞優秀女優賞を受賞したCrystal Kay(クリスタルケイ)だ。
今演は1996年にブロードウェイで伝説的な幕開けをした初演版が基。脚本・作曲・作詞を手掛けたジョナサン・ラーソンは、プッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」を下敷きに、舞台をエイズ渦のNYに移し、若者たちの愛の苦悩や芸術的葛藤を、7年かけて「RENT」として完成。だが初日前夜、大動脈解離により35歳の若さで急死した。
男と女、女と女、男と男の愛の形がロック ・・・
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