佐倉市立幼稚園の閉園問題 1園継続も大幅定員割れ 存廃議論再燃なら丁寧に 【回顧2023 取材メモから】

佐倉市立佐倉幼稚園で開かれた創立110周年イベント。卒業生や地域住民が多数訪れ大いににぎわいを見せた=10月
佐倉市立佐倉幼稚園で開かれた創立110周年イベント。卒業生や地域住民が多数訪れ大いににぎわいを見せた=10月

 2023年の佐倉市は、市立幼稚園閉園問題で大きく揺れた。当初、市が方針決定した「市立幼稚園全3園の本年度末閉園」は保護者らが猛反発し、市議会内からも異論が噴出。議会側は「佐倉幼稚園を継続し2園は閉園」と最終判断し、佐倉幼稚園だけ来年度も継続することで決着した。ただ、11月の園児募集は振るわず、新年度の確保見通しは定員計210人に対して在園児を含めて7人で1割にも満たない。本年創立110周年を迎えた歴史ある園ながら存廃を巡る議論は来年度以降も続きそうだ。

 同市立幼稚園は4・5歳児を受け入れる2年制で佐倉と弥富、2020年度から休園している和田の全3園。公立は少子化や保育園ニーズの高まり、さらに19年10月にスタートした私立を含む幼児教育・保育無償化制度の影響で ・・・

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