繁殖貢献、家族は80匹 絶滅危惧種、身近な存在へ 「種の保存考える契機に」 【千葉市動物公園の“立”役者 レッサーパンダ風太20歳】(中)

風太の孫娘のみい。千葉市動物公園で会える(千葉市動物公園提供)
風太の孫娘のみい。千葉市動物公園で会える(千葉市動物公園提供)
2012年7月に誕生した風太の孫の風菜(左)と源太。現在はそれぞれ他園で繁殖に挑戦中(千葉市動物公園提供)
2012年7月に誕生した風太の孫の風菜(左)と源太。現在はそれぞれ他園で繁殖に挑戦中(千葉市動物公園提供)

 レッサーパンダの知名度を全国的にアップさせた千葉市動物公園(同市若葉区)の風太。実は繁殖にも大きな功績をあげている。愛妻チィチィとの間には、子どもが10匹誕生。今はひ孫の孫の世代も生まれている。“風太ファミリー”は死んだ個体を含めると80匹を数え、国内外の動物園で種の保存に欠かせない存在となっている。

 レッサーパンダは主に、中国四川省やミャンマー北部の山林に生息しており、野生の生息数は約2500匹~1万匹。山林の開発や、毛皮を目的にした密猟などが原因で減少しており、国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種に指定している。

 種の保存は動物園に課された役割の一つ。国内の動物園では、園間で個体を貸し借りする「ブリーディングローン」を行い、血統を管理しながら繁殖に ・・・

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